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睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に短時間呼吸が止まる病気です。ここでは頻度の高い閉塞性睡眠時無呼吸症候群についてとりあげます。これは空気の通り道(のど、はな)が睡眠中に狭くなることによって生じます。肥満の人に多いですが、アジア人は顎が小さく口の中のスペースが小さいため、やせている人でも無呼吸になりやすいと言われています。

睡眠時無呼吸症候群の症状

主な症状は、いびき、疲労感、日中の眠気です。その他、不眠、夜中に息切れで目が覚める、夜間頻尿、朝の頭痛やのどの渇きなどの症状が出ることもあります。症状がなかったり、症状があることに気づかない場合もあります。
日中の眠気は、作業効率の低下、居眠り運転事故や、労働災害の原因になり得ます。

睡眠時無呼吸症候群の合併症

日中の眠気や起床時の頭痛以外に、高血圧、不整脈(心房細動)、虚血性心疾患、うっ血性心不全、脳卒中、慢性腎臓病、2型糖尿病、逆流性食道炎など、多くの疾患を合併すると言われています。

睡眠時無呼吸症候群の検査

簡易モニターによる検査と、精密モニターによる検査(full PSG)があります。どちらも患者さんのご自宅での検査が可能です。
簡易モニターでの検査で呼吸イベント指数(REI。AHIと記載されている場合もあります)が5回以上であれば睡眠時無呼吸症候群が疑われ、必要に応じて精密モニターによる検査(full PSG)に進みます。

睡眠時無呼吸症候群の治療

①生活上の注意事項

肥満の解消

肥満は睡眠時無呼吸症候群のリスクとなります。適切なエネルギー摂取量を目指しましょう。
適切なエネルギー摂取量については、糖尿病の食事療法の項も参照してください。

糖尿病の食事療法

節酒

飲酒すると喉の筋肉が緩み、無呼吸が悪化します。晩酌は控えましょう。

②CPAP

睡眠中に鼻マスクを装着し、空気を圧をかけて送り込んでくれるものです。簡易モニターでの検査でREIが40回以上、もしくはfull PSGでAHIが20回以上であれば適応となります。睡眠時無呼吸症候群の症状や合併症の改善効果が期待できます。

③その他の治療

口腔内装置(マウスピース)や、扁桃腺や鼻中隔湾曲症などの手術を検討する場合があります。